なんとかDive2の最後(6+)まで、行きました。
内容は、とにかく、盛りだくさんで、このDive1、2で、クリアまでに半年以上かかったように思います。
練りこまれたストーリーや、やり込めるアクションなど、とにかく「完成度が高い」のが、この作品の特徴。
ストーリーは、売れる要素をこれでもかと詰め込んだ、サイバーパンク、エンターテイメント。だれでも楽しめる、ヒロイックな要素に、マニアックなSF設定を合わせて、完成度の高いストーリーになっています。
学生時代のストーリーが小出しに出てくる構成も面白いし、学生時代の昔話を、分岐がない「終わった話」としているところが、この複雑なストーリーをそこそこわかりやすいものにしてくれています。この構成、ライティングをする仕事は本当に大変。執念を感じます。
ただ、読み口はあくまでライト。過激な残酷描写を避け、面白いところだけに注力しています。エロゲですが、一級のエンターテイメントを志向しており、かなりの部分で成功していると思います。
主人公がイケメンで、ロボット操縦の天才という、ほとんどストレスのない人間になっています。ここが、少し乗り切れなかった点。
反対に、世界は環境汚染や、食糧難、貧富の差、バーチャルドラッグなど、ストレスの塊として描かれています。
この主人公と世界のありようが、問題の原因を外に求めてしまう、自己中心的な感覚を感じます。このゲームは、若いプレイヤーのためのゲームなので、対象年齢に合わせた主人公、世界設定になっているのかもしれません。
ヒロインの中で一番人気があるのがレインで、僕も一番好きです。甲に対して思いを伝えられない不器用な女性という設定ですが、強く、美しく、性格もよい彼女は、客観的に見ると完璧人間でしょう。
魅力的な主人公とヒロインが活躍する、理想的なエンターテイメントなんですが、参加型のエンターテイメントとしては、少なくとも主人公には、もう少し感情移入する要素があるほうがよかったかなと思いました。
全体的に、人間がリアルじゃないんでしょうか。そもそも、世界がバーチャルなんで、こんなもんなのか。それでも、面白いからいいんだけど。
アクション部は、最初、サクサクかなと思っていたら、最後の方、結構難しくて、難易度を下げてクリアしました。これも、やりこめばコンボなども開発できるし、そうとう楽しめます。
とにかく、延べ100時間以上はゆうにプレイしており、長く楽しめる作品です。
少しお小言。
2本合わせると価格が高い。途中、イベント回収が大変。ケース7クリア後、イベントジャンプが手に入るので、細かいイベントはその後にクリアすればよいと思います。それを知らずに、Dive1できっちり全エンディング見たので、余計に時間がかかりました。
また、真編に入るまでは繰り返しが多くて、結構辛い。真編以降は怒涛のネタばらしで、楽しめます。
時間遡行は、ほとんど見たテキストなんだけど、たまに新しいエピソードが挟み込まれるので、単純に読み飛ばすわけにもいかない。また、Dive2をはじめると、Dive1の既読メッセージがリセットされているのが一番切なかったでしょうか。
とにかく、値段なりに、長く楽しめるし、面白い作品です。
ぜひ、プレイして欲しいけど、時間がいくらあっても足りない作品です。
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