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2021年5月7日金曜日
DS-V5000考察
2016年に購入して、そろそろ5年目ということになります。
こたつシアターのメインスピーカーとして君臨してきたDS-V5000。
考察というには当たり前のことしか書けないですが、報告がてら。
長所
正確で高解像度
MAGICO、YG-Acoustics、estelon、昔のAvalonなど、ハイエンドスピーカーでは密閉箱が選ばれることが多く、正確な音のために密閉箱にするのはシンプルな選択でしょう。シミュレーションも単純化でき、小さなメーカーでも作りやすいのだと思います。
反対に大手のB&W、JBL、DALI、DYNAUDIOなどは、ハイエンドでもバスレフを選択しています。バスレフポート(または内圧を減らす穴)があっても正確な音にできる測定設備と、予算、人員に余裕があるのではないでしょうか。
Vivid AudioはもともとB&W出身のエンジニアの会社だからか、南アフリカの安い人的資源を活用しているからか、大手ではないのに「穴」があります。
このように、企業規模とエンクロージャー形式は、そこそこ関連性があると思いますが、いかがでしょう?
さて、話はそれましたが、DS-V5000は密閉箱にアラミドハニカム&ピュアボロンというこだわった素材で、正確な音が出るスピーカーです。
ワイドレンジ
上で書いた新しい世代の密閉ハイエンドスピーカーは、能率を少し下げ、小型のウーファーを大きく動かすことで、低域の量感を得ています。
DS-V5000はこれらの新しい密閉ハイエンドスピーカーのように、低域の量感は得られないものの、一応、32cmウーファーで、今日に至っても、密閉としてはかなりのワイドレンジを誇っています。
※この32㎝ウーファー、枠がかなり大きく、振動するコーンの面積は、公証30cmのJBL 4312と同じか、もっと小さいかもしれません(笑)
カッコいい
でかくて重い! ユニットが4つもある! 古い日本製! 工業製品のスピーカー! 四角いけど細かいところまで作りこまれている! 21世紀現在、実用性はともかくとして、とにかく所有感があります(笑)
短所というか苦手分野
低音の量感が少ない
もうこればっかりはね。バスレフ方式の13cmウーファーでボリュームを上げると、同じくらいの量感は出ますよ。
ただ、ここ一発の鋭いアタックは、DS-V5000の方が上だけどね。
ボーカル帯域が2つのユニットに分かれる
これもね。狭い部屋で使ってるから。4Wayでボーカルが2つのユニットから聞こえてくるので、ちょっと違和感を感じます。エコーのように聞こえることもあり、それが個性ともいえるけど、基本的にはボーカル用に別途フルレンジか2Wayを用意するのが無難。
素材の音が想像される
ボロンなら陶器っぽいカンカンとした音、アラミドハニカムなら段ボールをたたいた音。素材のことを知ってしまうと、なんとなくそんな音に感じられる。プラシーボ効果かもしれず、ブラインドテストすれば、全くそう感じないかもしれないが、もうオーディオの足跡等で知ってしまったし、DS-V5000が目の前にあって、そうと思えばそう感じる。
向いている曲
ワイドレンジで細かい音も聞こえるので、クラシックや、ポップスでも音が多めの曲が向いています。
まだまだ使うぞ
この古いスピーカーを現役で使っていて、さらに、ブログで情報発信する人もいないのですが、ブックシェルフにちょこちょこ浮気しながらも、使い続けていく所存でございます。
2016年10月22日土曜日
TAKET-BATPRO2を買ってみた
それほど高音に重点がある楽曲ではないが、うちでは聞こえないような、キラキラした音がスピーカーから出ていた。
CM10 S2は上位機800シリーズのように、ダイヤモンドツィーターがエンクロージャーの上に乗っている、ツイーター・オン・トップという方式。
その見た目の影響もあるかもしれないが、キラキラした高音が印象的だった。
うちの古いDS-V5000、中音の厚みこそ負けていないものの、最新のダイヤモンドツィーターで鳴る、キラキラした高音は出ない。
なんとか、高音のキラキラ感が出せないかと、スーパーツィーターを探したところ、TAKET-BATPRO2が安くて評判がいいようでした。
この値段なら買ってみて、もしダメでもいいかなと思い購入。
早速スピーカに乗せて、最大の100dBで聴いてみたところ、それほど変化は感じないものの、多少音が変わりました。
キラキラというよりは、スースーした音が聞こえます。
高音のノイズが増えたようにも聞こえます。
よく言われる中音や低音がすっきりするというような変化は、私の耳では判断できませんでした。
スーパーツィーターはオカルトではなく、耳を近づけると、音が聞こえます。
はっきり聞こえないセッティングの方が、バランスがよいと思うのですが、今は実験中のため、聞こえるようにセッティングしています。
聞こえるようにセッティングすると、高域が明らかに変わります。
キラキラというか、スースーします。
聞こえないセッティングだと、効果が感じられるか否かは聴く人の耳の良さによるようです。私は正直、あまりわかりません。
DS-V5000の能率は91dB。
BATPRO2は90dBか、100dBに設定して、少し下げるのがよいでしょう。
古いスピーカーをちょっとだけ現在のスピーカーに近づけたい方はお試しください。
2016年2月16日火曜日
低音が欲しくなる
少し聴いたパイオニアのS-2EXですが、締まった力強い低音がズバッと出ていて気持ちがよい。
それなりにいいスピーカーは、バスレフでも弾むような感覚が少なく、密閉型との違和感が少ない。
うちのV5000、低音はなかなか出ませんが、アンプを工夫すれば、まだまだ低音が出るはず。
スペック上は23Hz! なんだもんね。
ただ、±何dbか出てないんだよなあ。
2016年1月5日火曜日
DS-V5000を買ってみた
私はケチなたちで、好きなものはコストパフォーマンスのいいもの。
スピーカーも車も中古が大好きです。
そんな私が、今回はDS-V5000という、定価100万円以上のスピーカー。ちょっとは「社長」らしいことが書けます。中古だけど。
さて、こたつシアターは12帖なので、1000系で十分ですが、いずれリフォームしてこたつシアターをグレードアップした暁には、DS-V3000を買ってみたいとぼんやり思っていました。
そんな私がさらに上位グレードのDS-V5000を買ったのは、ヤフオクで取りに行ける場所のものが安く出ていたというショボい理由から。
ちなみに、定価ベースでV3000が90万円、V5000が110万円と、20万円しか違わず、ヤフオクでは扱いやすいV3000がV5000と同じような価格になることもある。
でかくて重いV5000は狙い目? でもあるのです。
ほとんど衝動買い。安いといっても高級なパソコンくらいの値段はするし、20年落ち以上。こんなの、衝動買いでしか買えません。
ただ、売る時もそこそこの値段になるだろうという冷静な判断も(少しは)ありました。
運び込むのが大変
さて、3人がかりで部屋に運び入れるところが大変でしたが、部屋に入れてしまえばずりずりと押して調整できます。
84kgという重量もさることながら、サイズもでかくて、プロジェクターの画面に若干被る。邪魔だ。でも、でかい木の塊が好きだ!
とりあえず鳴らしてみる
ポン置きで、AVアンプにぱぱっとつないで鳴らしてみました。かなりアンプ食いという情報を見ていたので、変な音がするかもしれないと思っていましたが、最初からいい音がします。
というか、定価ベースで100万円越えなので、あたり前かもしれませんが、かなりいい音がします。
エージングに時間がかかるらしいのですが、もう、20年間、何オーナー渡り歩いてきたかわからないこいつは、出来上がってますね~。
部屋に対して大きすぎるスピーカーのためか、定位もビシッと決まって動かない。
密閉型のダイヤトーンの音
音の傾向がDS-1000ZXと同じ。予想以上に同じでびっくりしました。
低音はタイトで量感が少なく、高音がきつく、解像度が高い、これがダイヤトーンの音なんですね。
1000ZXより、下も上も伸ばして、中音も厚くして、とにかく全部グレードアップさせた音です。
大きいので、詰まったような感じは、ほとんどありません。
大きさの割には低音は出ません。
ウーファーのエッジはぷにぷにしているので、本当に低音が出ないと思います。
AVアンプの自動補正で、サブウーファーを使う設定になりました^^;
84kgもある32cmウーファーのスピーカーが、20cmのPM-SUBn×2台の助けを借りているのには、ちょっと笑ってしまいます。
解像度や残響が凄い
今まで使っていたものとは、解像度が段違いに上がりました。
正直、私が聴くアニソンやポップス、小編成のサントラに、このスピーカーはオーバースペックのように思います。
また、今までパッと消えていたと思っていた残響が、豊かに再生されます。
サラウンドのフロントとしても使ってみましが、中音~高音にかけて、ガラスの割れる音など、とんでもなくはっきり聞こえます。
釣り合うセンタースピーカーがないのが難点ですが。
低音をどうするか
ネットを見ると、かなり強力なアンプで、大パワーを突っ込み、ウーファーを鳴らしている人や、サブウーファーを使っている人がいます。
私はV5000に比べてショボいアンプしか持ってないので、サブウーファーを使います。20cmのサブウーファー2発とこちらもショボいですが、使うとだいぶ違います。
ボリュームを上げるとV5000単体でも、低音を感じることができます。小音量の時にサブウーファーがより生きます。
サブウーファーあるなしは、AVアンプのモードを切り替えるだけ。
このあたりの利便性はAVアンプサイコー! です。
いすれ広いシアターで使うのだ
このスピーカーは、まともに鳴らすのに30帖以上必要ということ。
リフォームか建て替えかわからんが、いずれ、30帖の専用シアタールームを作るのだ! だ、だ、だ…
(追記)
検索キーワード「DS-V5000」でこの記事が、かの「オーディオの足跡」さんと「無双」さんの次に来てしまいました。
アクセス数も伸びており、ここまで見ていただいていると、往年の名機に対して、ライトな使い方とレビューで少々申し訳ない気がします。
現在、DS-V5000はアンプがSC-LX89になり、元気に鳴っております。
最新の802D3を聴いた時には、環境がよすぎたこともあり、古いハイエンドじゃ戦えないのかと失望しかけました。今は、アンプを強化して、まだ、頑張れそうだと思いを新たにしています。
写真もそのうち掲載します。
(追記)
NS-1000Mを大切に使っている方のご指摘で、DS-V5000のネットワークがどうなっているか、コンデンサの容量が抜けていないか、気になってきました。DIATONEは、1000系どころか、2000系、3000系も、フィルムコンデンサではなく、電解コンデンサ。年数がたつと、ほぼ、容量が抜けているとのこと。
ハイファイ堂には、DS-V5000から一世代前のDS-3000のネットワーク交換の様子が上がっています。
https://www.hifido.co.jp/merumaga/osu/120210/index.html
DIATONEは、DS-505の頃はコンデンサについての記述があったものの、その後、カタログからコンデンサについての記述が徐々になくなったようです。
https://audio-heritage.jp/DIATONE/diatoneds/ds-505.html
DS-V5000の内部ネットワークは無酸素銅を使っているということしか情報がなく、ネットワークの写真もありません。コンデンサの種類も不明であるものの、メーカーの方針として電解コンデンサが多く使われていると思われます。4wayを実現するためには、かなり複雑で大掛かりなネットワークではないでしょうか。
ハイファイ堂の中古販売でも、DS-V5000はコンデンサ交換の記述が皆無。必要がないのか、やるとコストがかかりすぎるのか。
元のネットワークのままで販売しているところを見ると、目立った音の劣化はないのかもしれません。
自分の愛用しているスピーカーながら、ネットワークはほとんど謎です。