2009年4月22日水曜日

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国

ここのところ忙しくて、ブログ滞ってしまいました。
クリスタル・スカルの王国は、前作、最後の聖戦から19年後に作られたインディ・ジョーンズです。

ラジー賞も獲って、巷の評判は「微妙」というのが多いですが、僕は普通に面白かったです。「最後の聖戦」は、さっぱり面白いと思わなかったので、それよりはぜんぜん“まし”。フィーリングとしては最初の2作に近いです。
ハリソンさすがに老けて、寂しさもありましたが、動きのキレはよかった。少なくとも65歳の動きではない。
全体的に、アクションが意外によいです。
期待せずに見れば普通に楽しめると思います。スピルバーグは、やっぱり映画の天才ですね。

2009年4月6日月曜日

ガンダム00

ガンダム00の第2期です。
第1期のときは世界観の説明や、平和な国から見た遠くの戦争などを描いており、どうにもつまらなかったですが、この2期はエンターテイメントとして十分楽しめました。

戦術予報士という設定が十分に活かされた「アレルヤ奪還作戦」「メメントモリ攻略戦」は面白い。テンションも高い。コードギアスっぽいといえば、そうなんですが、この手のアクションもので、面白い回って、こういう作りですね。

戦争根絶や相互理解といったテーマは、一見、印象はいいのですが、現実離れしていて、少しついていけないところもありました。人間社会はどこまでいっても多様性があって、ばらばら。悲しいかな、戦争もなくならない。戦争ごとに科学技術を発展させていった人間は、悲しいけど、戦争をする生き物かもしれません。
刹那が最後にはなった粒子は、人間の意識をつないでしまいますが、これは、カルトや思想統制で擬似的に行われることで、ちょっと怖かったです。また、たとえ人間がテレパシーを使えても、コミュニケーション手法が変わるだけで、いさかいは絶えないと想像します。
本作は戦争というものを正面から描いているため、特にそういったことを考えさせられました。思えば、ほとんどのヒーローは、戦争のない世界のために戦争をしている^^;ので、00と変わらないはず。でも、この作品だけ、違和感を覚えたのは、僕が製作者の意図にまんまとはまっているのかもしれません。
日本以外で、この作品がどのように受け止められるか、気になったりします。
ガンダムXが似たような感じらしいですが、そっちは見てないんですね~。勉強不足です。
主要キャラが、あまり死ななかったのは、この作品の雰囲気からすると違うように感じました。もっと、死んでもおかしくないんですよね。この作品は。

セリフ、仮面の敵、0ガンダム、イノベイターなど、オリジナルのガンダムを意識した部分(サービス)が過剰。オリジナルは偉大ですが、30年前の作品で、もう、視聴者の世代も異なるので、あまり気にしくていいように思います。そういう記号を排除すると、ガンダムじゃなくなってしまうのでしょうか。

絵はすごくよかったです。千葉道徳さんのキャラは肉感たっぷりで、作中、男性キャラの裸がてんこもり。これは、腐女子の皆様、たまらないのではないでしょうか。ともすれば、ゴツくなりそうな、ギリギリのラインをキープしています。
戦艦やコンソールのCGもカッコよい。
ティエリア役の神谷浩史さんは、張った声がエフェクトがかかっているようでカッコよかったです。

ヒロインのお姫様は、あまりにも存在感が薄い。バランス的に、もうちょっと主人公のロマンスがあってもよかったかなあ。腐女子向けマーケティングに、ヒロインは不要か。これも合わせて、映画への引きと思われる箇所が多いので、完全完結にならず、視聴後「ん?」っていう印象になったのが残念。

ランゴリアーズ

スティーブン・キング原作のドラマ。4:3のサイズで、TV放映してものでしょうか。
微妙な面白さ。「金かえせ」までは行かないです。

90年代以降の映画にしては、なんか、画面が古い。CGもショボい。この映像で、尺が長いので、時間がない時に見ると、ちょっとイライラします。モンスターも、ゲームのリアルタイムレンダリングぐらいのクオリティで、ショボくれています。
ストーリーは、さすがキングで、アイデアが特にいいです。タイムトラベルを斬新な視点で描き、謎が徐々に明らかになる様はよかったです。
寝ていたらセーフというアイデアだけは、なんだか原理がよくわからないので、イマイチか。

カスピアン王子のつのぶえ

ナルニアの2作目です。
ファンタジーありの人なら、普通に面白い作品。

ピーター役の子役が、順調にかっこよく成長したのに比べ、あとの3人が微妙な成長を見せました。
特にスーザンは、ロマンスもあるので、もうちょっとがんばって欲しかった。前作はかわいかったのに…
今回、何千人?のオーディションを勝ち抜いたカスピアン王子に比べると、どうしても釣り合わないように思います。子役は顔が変わるから難しいですね。

中学時代に原作を読んだはずですが、完全に忘却の彼方。なんとなく、おとなしい、子供向けのおとぎ話だったイメージが強かったのですが。こんな、活劇だったかなあ。
ストーリーは、アスランが神のごとき力を発揮してしまうので、少し興をそがれます。
あとは、普通に楽しめました。

ダークナイト

最近、アニメばかりみており、見ないといけない映画がたまっています。
バットマン映画のダークナイトです。
お金のかかった大作で、結構長い尺です。バットマンなのにクライムサスペンスです。
なかなか面白いと思いますよ。

クリスチャン・ベールのバットマンは、やせマッチョでかっこいい。ガンカタアクションを思わせる?切れのあるアクション。
ヒース・レジャーのアカデミー助演男優賞は、亡くなった人へのお供えではなく、完全に実力。僕は、正直ジャック・ニコルソンのジョーカーはあまりすごいと思いませんでしたが、今回のジョーカーは本当にすごいと思いました。演技もすごいですが、肉体的にもまだまだ充実していた年齢だったので、動きにシャープさがあったのもよかった。

バットモービルもかっこいい。バットマンとバイクの組み合わせは少々違和感。
ブルースがヒロインを取り合うのですが、ヒロイン役の方が、あんまり綺麗じゃないのがせつない^^

2009年3月31日火曜日

グッドラック 戦闘妖精・雪風

小説です。アニメ化された雪風の原作続編。
なかなか面白いです。

SFなんですが、前作と違って、戦闘機のドッグファイトを描いているのではなく、フェアリィ星の閉鎖空間を舞台に「人間」を描いています。
雪風の出撃は、都合3回ぐらいしか描かれていません^^じゃ、面白くないのかというと、面白いんですね。前作から25年後に書き上げた続編なので、人間を描くことに作者の興味が移り変わったのでしょう。
作中で、いろんな思考実験をしており、(僕はすべてを理解できていませんが、それでも)それが面白い。稀な作品です。深井中尉は、確か無口なキャラだったはずですが、本作ではしゃべるしゃべる。会話が中心という作品の性質上、しゃべらざるを得ない。深井中尉の性格が変わった一番の原因は、ジャムでも雪風でもなく、この続編の主人公として、おしゃべりになってもらわないといけなかったからかも!?
登場人物の外見的特徴があまり描かれていないのも、この小説の特徴のひとつ。人間の存在意義を描くのに、外見の描写は不要だと言わんばかりで、かっこいいです。明確な人物描写はなくても、その人物の行動や、他の人物の接し方で、どんな外見なのかを想像できるようになっています。

この作品は有名なSFで、それこそ熱いマニアが、僕には思いつかないハイレベルで、面白い感想を書かれていると思うので、読後にそういう感想を探して読むと、作品世界をさらに楽しめるかもしれません。
僕もこれから、対電子情報収集活動に入ります。グッドラック!

とらドラ!

アニメです。原作未読。
これは、今回のクールで一番人気がありましたが、さすが、とても面白いです。

ストーリー、絵、演出、すべてレベルが高いので、「ラブコメがダメ」っていう人意外は、見たほうがいいと思います。
特に、演出にまったく破綻がなく、丁寧にまとめられていて、しかも盛り上げ方もめちゃくちゃうまい。長居龍之監督は、すごい実力があって、しかも「のっている」と思われます。
絵も、いいスタッフをどんどん引っ張ってきているようで、ラブコメなのに、派手なアクションシーンが楽しめたりします^^
25話中、23話目までが、特に盛り上がる構成になっていて、各キャラクターが持つ閉塞感をすべてぶちこわしてくれます。最後2話、特に最終回は、女性作家の原作らしく、ラブラブで、おっさんにはちょっとはずかしかったです。まあ、物語の回答というか、しっかりと最期まで描ききってくれています。
そもそも、原作が10巻という、いい感じのボリュームで完結しており、それを25話といういい感じの話数にあてこんで、しっかり描ききるという、まれに見るきちんとしたパッケージ化ができた作品と感じました。
演出、作画ともに、いいものを作ろうという気合も感じました。
また、この作品のキャラクターは、全員、一筋縄ではいかない変な人たちで、複雑な心理構造をしています。原作の力もあるでしょうが、演出とキャストの力で、それぞれの主要キャラが生き生きと動いています。「メガネっ子」とか、「いもうと」とか、安易なキャラ作りをしているアニメは、見習ってほしいです。
J.C. STAFFは、商業主義的に、安易な作品を連発するイメージがあったのですが、今回のとらドラ!は、ぜんぜん違いました。
また、面白い作品を期待しています。