少々、ユーザーは選びますが、面白いです。
今の日本の様々な問題、僕たちが漠然と感じている閉塞感を作品に取り入れ、しかもうまくエンターテイメントに仕上げる離れ業で、神山健治監督にしか作れない作品です。
監督の前の『精霊の守人』は、誰でも楽しめるオーソドックスなタイプの作品で、神山色は薄かったですが、今回はネット、SF、社会問題を扱った、神山監督らしい作品だったと思います。
非常にオリジナリティが高い作品で、どの作品にも似ていないので、どのターゲットに向けて作っているのか、正直僕にはわかりません。“大人”のアニメファンに向けてくれているのでしょうか?そうだったら嬉しいです。
少なくとも、今の日本に生きている人にしか、つぶさに感じ取れない内容なので、世界市場をターゲットにはしていません。
主人公が映画に詳しく、多くの映画が元ネタとして使われています。
いくつかはわかったのですが、全部はとても・・・
このサイトにたくさん載っています。
http://www36.atwiki.jp/higashino_eden/pages/24.html#id_ffd45db8
『グラン・ブルー』がそのまま使えなかったのが、ちょっと悔しいです。まあ、ムリなんでしょうね。さすがに。
作中扱われている社会問題に、既得権益とニートのことが出てきますが、ちょっと前に読んだ永井俊哉さんの論文を思い出しました。こちらも面白いので、よかったらどうぞ。
http://www.nagaitosiya.com/a/right_wing.html
羽海野チカさん原案のキャラは、見た目だけでなく、性格や、絡み方も『ハチクロ』っぽい。そのように、意図的に演出されていて、羽海野チカさんのキャラクターが持つ空気感みたいなものまで含めた、原案といえます。
乱暴に言うと、この作品は『ハチクロ』と『攻殻機動隊』がミックスされた作品です。
まだ、多くの謎を残しているので、映画も含め、今後の展開が楽しみです。
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