まあまあ面白かったです。
正月休みををつぶして、クリアしました。ミッションも半分以上終わっています。
いわずと知れた、日本を代表するシリーズなんですが、今回のXIIIは、決して国民的ゲームではありませんでした。
簡単に言うと、ゲーム性を極力排除し、ストーリーと映像を見せることに注力した、インタラクティブムービーです(10の方向性をさらに極端にしたような)。
ファイナルファンタジーというビッグタイトルで、この方向性にするという決断は、すごいことだと思います。
ただ、そうなると、キャラクターやシナリオの比重が重くなるのですが、プレイ後の感想としては「ちょっとは感動するけど、全体的によくわからん」感じでした。全体的に、かっこつけすぎてて、それが、滑ってる感じでした。
・シナリオについて
カタカタの専門用語がたくさん出てきますが、ネーミングセンスの問題か、使い方の問題か、なんとなく最後まで違和感がありました。また、ファイナルファンタジー特有の、行き過ぎたエモーショナルな雰囲気がさらに強調されていて、気持ち悪い。ストーリーの本筋よりも、そういった表層が、まず気になりました。
話としては、まあ、いいと思うのですが、ファルシ、ルシと世界の関係性が、とても曖昧なまま進行します。これが、なんとなくスッキリしなくて、プレイしててもテンションが上がらないんですね。また、敵だと思っていたのが味方に、正義と思っていたことが悪になる価値観の逆転は、一つの王道だと思うのですが、このゲームの場合、ちょっとわかりにくかったです。
あと、「スノウ」の言葉を借りると、人間を守る戦いのはずですが、戦闘の3分の1ぐらいは何も知らない敵兵士相手で、ちょっと違和感がありました。
最後に2人の自己犠牲で、世界を救うところはカッコイイと思いました。
・キャラクターについて
僕がおっさんになったからかもしれませんが、女の子は小悪魔アゲハに出てくるような髪型やメイクで、ナチュラル感ゼロ。あまり好ましくありませんでした。イケメンばっかり出てくるのは、まあいいとしても、たまにしか出てこないくせに、「ヤーグ・ロッシュ」「シド・レインズ」のキャラが被りすぎてて、わかりにくかったです。
この作品の声優は、見た目がいい人ばっかりですね。中の人のビジュアルにまで、こだわってるのかも。
・演技について
これも、ちょっとカッコつけすぎて滑っていると思います。いまどき、後ろを向いたまま片手を上げてアイサツとか、なかなか見ないので、「え~!」と思いました。女性キャラは、可愛く見せようと、フリフリしすぎ。もっと普通の演技をつけて欲しかったです。
売りである、グラフィックはすごい。これがあるから、お金返せとはなりません。
コクーン強襲のムービーは、見ごたえありました。アクションは『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』と同様、ぐるぐる回りまくって、どうなってるのかよくわかりません。うちの古いプロジェクターではついてこれない動きです。映画『スピード・レーサー』も、こういう映像だったので、一つのスタンダードになっていくかもしれません。
ゲーム中のグラフィックもすごくて、楽しめました。特に大きなモンスターが本当に大きくて、存在感がすごい。戦闘中のキャラクターのモーションは、派手でも違和感が少なく、カッコイイと思うことが多かったです。
自由度がほとんど、ないことについてですが、このレベルのシナリオなら、自由度を上げてもらったほうが嬉しかったです。グラン=パルスの平原で、ちょっと自由になったときに、やっとゲームが始まったと感じてしまいました。思い切って変えるというチャレンジはいいのですが、その場合、これまでのファイナルファンタジーを大幅に上回らなければ、ユーザーは歓迎してくれないと思います。
これ単体では、まあまあ、楽しめましたが、これまでのFFシリーズ中でどうかというと、低い評価になると思います。
ストーリーボードで金田伊功さんの名前が出てきました。
残念ながら、ゲーム中では見れませんが、最後まで最前線でがんばっておられたんですね。
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