2009年1月7日水曜日

蟹工船

オタクネタばかり扱うこのブログでは恐縮ですが、ちょっと流行ってたので、青空文庫で読んじゃいました。

文学作品の感想は、偉い人がいっぱい書いてると思うので、僕がどうこうってのは無いのですが…
この作品は面白さで言えば、まあまあ。こういう世界もあるのか!という内容。

ロシア戦争とかの時代の北海道から出向する蟹工船の、超劣悪な労働環境が延々描写されています。
特徴的なのは、悪役には名前があるのですが、主人公たる労働者たちは、ほとんど集団として描かれ、名前で呼ばれることがないこと。これは、あなたも名もなき労働者ですという、読者への呼びかけ。
「今の派遣労働者や、ネットカフェ難民の状況とかぶって読まれている」と聞きましたが、程度の差は雲泥で、この小説の労働環境はめちゃめちゃです。
世界のどこかで、いまだ蟹工船のような労働環境で仕事をせざるを得ない人たちがいて、そういう人たちの労働の上に、先進国の繁栄があると考えると、ちょっと心苦しくなります。

かんなぎ

アニメの方です。
アニメとしては、よく出来ていたと思います。
前にも書きましたが、オープニングや、ひつまぶしの回、最終回など、山本寛さんにしかできない、すごい演出が盛りだくさんです。

ただ、最後まで見て、思ったのは原作のパワー不足です。マンガ原作の方はまだまだ先があると思いますし、これから面白くなっていくのかもしれないですが、アニメで描かれたストーリーは、ちょっと小粒な内容だと感じました。かんなぎは、そもそも、そういうさりげない作品でしょうし、そこが魅力なのでしょう。このアニメも、あくまでかんなぎファンのための作品。
ただ、山本寛監督の作品なら、もっと、こうガツンと来て欲しかったです。ヤマカンファンとしては。

だれか、山本寛監督に、すごい原作をやらせてあげてください。

喰霊-零-

この作品はですね、僕と、世の中一般のアニメファンとの好みの違いを感じた作品です。
つまり、ネットなんかで結構評判がいいんですが、僕はあまり楽しめなかったです。

確かに絵もきれいで、演出もしっかりしていて、できはいいです。
スタッフも有名な方が多く参加されています。
しかし、キャラクターの設定や、世界観、話の筋など、全てどこかで見たようなものを、ただただ安易に持ってきただけのような気がしました。

もちろん、ひどい出来ではないです。が、とりたてて「いい」というような作品ではないと思いました。
マイケルなんとか号は、いいかなあと思います。機能性もいいです。
細田直人さんが演出をされた回は、ちょっと笑えるシーンもあってよかったと思います。

ブラック・ラグーン

アクションアニメで、結構面白いです。
また、強い女の子が戦うやつか~と、あまり期待も無かったですが、ちゃんと王道のアクション作品に仕上がっていて、しっかり楽しめました。殺伐とした世界観で、戦うことが呼吸をするように当たり前のヒロインと、その子に引かれる主人公。まあ、ありきたりではありますが、舞台が現代の南アジアで、海賊が出る島なんてのが、ちょっとアクセントになっています。
絵を見たとき、なんかに似てるなと最初気づかなかったですが、グラップラー刃牙(アニメの方)に雰囲気も絵もよく似ています。

原作者が、すごい映画好きみたいで、アメリカの古いドラマや映画の話が出てきたり、チョウ・ユンファそのままのキャラが出てきたり、有名映画のワンシーンをそのまま再現していたりします。原作者の好きなものを詰め込んだ鍋のような、お祭りのような作品です。
思想書のネタなんかが出てくるとさすがによくわからないですが、大筋の理解には影響ないです。
非常に勉強家で、エンターテイメントを愛する原作者のように感じました。

肝のアクション作画監督に、そえたかずひろさん。
この方はロードス島のOVAのイメージがあって、あまり良い印象ではなかったのですが、この作品では素晴らしいお仕事をされています。キャリアを積んでいいアニメーターになられたんだと思います。

第3期も楽しみにしております。

テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION

さらにシンフォニアまで。
ここへきて当たり。ファンタジアと同じ脚本家の作品とは思えません。
さすがに人気作品らしく、続編も決定しているということ。

ゲームは遊んでいませんが、おそらく、ゲームの筋をうまく省略しながら、それでも、物語が丁寧に描かれています。
絵も動きもいいです。テイルズファンならこれは楽しめますね。

藤島慶介さんのキャラは、アニメになってもそれほど崩れることが少ないので、動かし易いキャラなのかもしれませんね。

テイルズオブエターニア THE ANIMATION

というわけで、エターニア。また、アニメです。
これは、懐かしい80年代のスタイルのアニメです。
そんなに面白くありません。

監督のうえだしげるさんはじめ、エレメンタルジェレイドのスタッフと重複しています。
あの作品も、懐かしい雰囲気だったので、うえださんカラーということでしょう。
わかりやすい演出なので、子供でも楽しめるのがいいところでしょうか。

キャラはいのまたっぽさはほとんど欠落し、普通の、むしろあまりよくない手抜きアニメのキャラになっています。
最終回の作画陣は結構豪華でした。が、最終回も平凡な出来です。

大人のアニメファンは見る必要の無いアニメです。

テイルズ オブ ファンタジア THE ANIMATION

テイルズのこと、よく知らないのに、まとめ的な感想書いてしまったので、もう少し勉強せねばということで、最初のテイルズ!のOVAです;
これは、面白くないです。一応、OVA4巻分で物語のはじめから、魔王ダオスを倒すまでを描いていますが、組み立てが悪く、どうにも楽しくないです。
構成が悪すぎます。
絵はまあまあきれいですが、最近のよく動くアニメに慣れていると、あまり動きません。
監督が変わった最終巻だけは、すこしがんばってはいました。