久しぶりに仕事のことを書きます。
体制批判ではないですが、体質批判かもしれません。
年末クリスマス前後に、行政の関係団体から、プレゼンに参加しないかと打診がありました。話をお聞きして、「できるだけいいご提案をさせていただきます」とお受けしました。
僕は基本的に世間知らずのお人よしなので、そのときはなんとも思わなかったのですが、あとあと、釈然としなかったので書きます。
ウェブサイトリニューアルのプレゼンだったのですが、年末に依頼を受け、正月明けにプレゼンです。ほとんど日がない中でもベストを尽くさないといけません。そのプレゼンのための仕様書類が全部で100ページ以上ありました。さすがは行政関係、しっかりしています。
ただ、お聞きしたいのは、その資料を作るのに、どれだけの期間をかけ、何段階の承認を経ているかです。
本気で仕事が欲しくて、クリエイティブを愛するなら、仕事のために正月返上は当たり前かもしれません。ただ、そこは、自分にもスタッフにもあまい、うちの会社のこと。休みはきっちりと取るので、さらに厳しいスケジュールになります。
必然、正月明けから修羅場で、最期は徹夜です。徹夜ともなると、普段は温厚な人間でも多少はイライラして、他者に責任をなすりつけたくなるものです。膨大な仕様書が、きちんとした仕事のためのものではなく、リスク回避の産物に見えてきます。結局、そんな状況なので、うちのベストからすると75%のデキで提出。仕事が獲れるべくもなく惨敗しました。
世の中あまくないです。うちの会社より力のある会社が、正月返上でがんばったら、それは負けるのは当たり前です。ただ、負け犬の遠吠え覚悟でいうなら、膨大な資料に見合うプレゼンの用意をする期間が短かすぎます。加えて、ミッションクリティカルな業務ではないのに、そこまで詳細な仕様書を起こし、リスク回避する意味があるのか疑問です。また、このエコ時代に紙で10部も用意しなくても、PDFでいい方もいるのでは。
あと、気になったのは、そのプレゼンでどこを重視するのかが明確ではない。コストなのか、内容なのか、運用なのか。なんか、全部無難にまとめて欲しいような。民間だと目的は明確で、これを売りたいとか、ブランド訴求をしたいとか、わかりやすい。コストを集中するのが通常です。
コストで言えば、たとえば30歳ぐらいの地方公務員1人の一年分のコストが1千万ぐらいとしたら、ナンセンスな仕様書を作る仕事をなくして、そのお金と時間を使って、いくらでもいいものができます。
対応してくれた方は紳士的で、僕なんかよりずっと頭のいい、スマートな方々でした。それなのに、仕事は非効率極まりないやり方をされていると思います。
コストを下げるには、僕たち一般の理解も必要かもしれません。年金問題のような酷い間違いはともかく、行政だからといって、くだらない誤字脱字を挙げて糾弾するのは、お互いにとってメリットがないです。
ともかく、いろいろ勉強させていただいたプレゼンでした。
無料プレゼンなので、プレゼン費は持ち出しです。つらい。
いつかは、税金のお仕事をさせていただく日がくるのか…
0 件のコメント:
コメントを投稿