アニメーション神戸というイベントに参加してきました。
http://www.anime-kobe.jp/
それも、関係者席をご用意していただき、かなり前で見ることができました。
なんと、あの天才磯光雄さんの3つ後ろの席です。
社長になってよかったと思うことは少ないのですが、今回ばかりは会社を作って、社長になって、本当によかったと思いました。
僕だけそんな席に座らせてもらい、ファンの方々には申し訳ないです。
このイベントは声優などのキャストではなく、珍しく制作スタッフにスポットが当たるイベントです。僕はいい歳のおっさんなので、キャラクターや声優を追いかけたり、同人誌を買ったりする楽しみ方ではなく、スタッフを追いかけて作品を楽しむことが多く、だからこそ、このイベントはとても楽しいものです。
(もちろん、キャラや同人誌を楽しむことも、とても楽しいことだと思います。)
ほとんどのアニメ系イベントが東京で行われる中、この神戸のイベントは西日本の地方都市在住者には参加しやすいので、ありがたいです。
ちなみに去年は初めて一般参加で観覧して、今年で2回目の参加です。
式の前半は若手クリエイターによる自主制作アニメの上映および受賞式。今年は去年に比べてレベルがグッと上がっていたように思います。1人でつくった自主制作アニメらしい作品もあれば、ジャパニメーションのルールで作られた意欲作もありました。こんな作品がバンバン出てくるなら、日本の映像業界は安泰です。
後半は商業アニメの受賞式です。受賞作品は、アニメーション神戸のサイトで見てもらえばもらえばわかるとおり、妥当性の高いベタな選定になっています。しかも審査委員がアニメージュ、ニュータイプ、アニメディア、MDN、アスキーの編集長が行っており、誰もこの選考結果に文句がつけ辛い布陣となっています^^;
コードギアスで受賞された、脚本家の大河内一楼さんは、賞を受け取って涙ぐんでおられました。とてもソフトな印象の方でした。
磯光雄さんは、普段は暗い部屋で仕事してるので、こういう場所は苦手ということでした。天才は見た目は普通のおっさん(失礼)でした。
特別賞のおじいちゃん、辻真先先生は77歳にして、最新アニメも見ているバイタリティあふれる方。アニメを見るのは「だって好きなんだもん」ということで、35歳の僕がアニメをみるのは、ちょっと恥ずかしいのかなという思いを少し吹き飛ばしてくれました。
この人たちが、あんな凄い作品を生み出してるんだと思うと、ジーンとしました。
大河内さんとは、写真撮影もしていただきましたよ!ファンの方、本当に僕だけごめんなさいm^_^m
アニメーション神戸は、非常に意義のあるイベントと感じますが、その重要性ほどにイベントそのものが盛り上がっていないように思います。
これは、日本のアニメのスタッフに、あまり一般の注目が集まっていないことが一因でしょう。日本のアニメ界は、才能の「るつぼ」で、優秀なクリエイターが、つくづくこの業界に集まっていると思います。にもかかわらず、一般の方が知っているアニメ監督は、宮崎駿、高畑勲だけ。割と詳しい人で、押井守、大友克洋、庵野秀明、富野由悠季でしょうか。もちろんこの人たちは凄いのですが、もっと、旬の尖った監督やスタッフの名前が、一般の人から出てきてもいいように思うのです。
もちろん、アニメファンの方たちは情報通なので、僕なんかより、よほど詳しいのですが。
また、神戸という地方都市で行われることや、アニメーション神戸という名前がどうしてもローカルな印象を与えていると思います。審査委員の顔ぶれを考えると、日本アニメ大賞といっても差し支えないのですが、東京国際アニメフェアがあるので、そちらの方がオフィシャル感が強いですね。
あと、若手クリエイターのコンテストや、Flashアニメのコンテストなど、割とこじんまりしたイベントと一緒になっていることも、いまいち抜けきらない原因でしょう。地方行政としては、地元イベントと、人気クリエイターのイベントを一緒にすることに意義を置いていると思うので、こうなっているのでしょう。
アニメーション神戸は、今後アニメ界のカンヌになれるでしょうか。
いろいろ書いていますが、僕としてはとても楽しませてもらったので、感謝いたします。
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