2008年11月6日木曜日

狼と香辛料

周りから聞こえてくる評判がよかったので、見てみました。
まあ、さすがに面白いです。
どっしりした感動作ではなく、ライトな後味の娯楽作です。
気軽に見れるのに次が気になって、一気に見てしまいました。

基本的に、主人公とヒロインの掛け合いが楽しい、ラブコメですが、世界観や、ヒロイン、ホロのキャラクターなど、非常にオリジナリティの高い作品です。
多くの男性ファンがホロと一緒に旅をしてみたいと思ったのではないでしょうか。
ホロはあまりアニメでは描かれないタイプのヒロインです。一言で表現するとデキル水商売系のお姉さん。言葉遣いも、おいらん風ですしね。
賢くて、プライドが高く、大酒飲みで、金のかかるいい女。経験豊富で、常に男を手玉にとるような言動ですが、好きな相手には一途。
ちょうど、昭和中期の日本映画に出てくる粋なヒロインとでも言いましょうか、少し懐かしい感じもします。アニメファンの男性が好むとされてきた?、純情無垢で、コストのかからないヒロイン像とは、かけはなれています。でも、実際作品を見ると、すごく「あり」なんですね^^
現実にこんな女性がいたら、僕のような恋愛ザコはコロっといってしまうでしょう。まさに、「オスはみんな阿呆」なのです。

以下、気になった点。修正を必要とする欠点というわけではありません。
物語の魅力である、気の利いた2人の台詞回しですが、特に作品世界に入れていない序盤では、不自然さが目立ち、おいてきぼりにされたところがありました。
活字で読んだら気にならないかもしれませんが、実際こんな風に話す人はいないので、音で聞くと違和感を感じます。キャストの方もかなりご苦労されたと思います。
また、商売の内容説明が台詞だけで行われるため、なかなか難しいです。図とかあるとわかりやすいですが、作品世界を壊しかねないので、それもできない。結局その部分を理解せずにスルーしても、物語の理解には支障ないのですが…
あと、この作品を丁寧に描くには13話という話数が短いことが気になります。実際、2人の出会いを別にすれば、大きなエピソードが2つしか描けていないです。この作品をロードムービーとして捕らえた場合、あきらかに短かすぎます。特に、2人がなぜそんなに惹かれあうようになったのか、あまり描けてなかったように思います。第2期もあるということに納得です。
あと、ヌードの描写が多く、ファミリーで見るにはこっぱずかしい。乳首のない裸体の描写を見ると、その昔エスパー魔美を家族で見ていたときの恥ずかしさを思い出しました;
なんとか、チラリズムのみで、描くこともできたと思います。この作品にはお色気はあまり必要ないので、その方がよかったのかも。まあ、逆にもっとエロくなってしまったかもしれないですが。

ワンパターンなバトルものにはない、強い個性を持った娯楽作です。

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