2010年9月2日木曜日

フルメタルパニック 11、12巻

フルメタの完結編。
賀東先生、本当にお疲れ様でした。
大好きなシリーズです。
この2巻に関しては、大団円に向けた予定調和といった感じで、面白さはそこそこ。

ネタばれ注意です。
前半、出撃に向けて、宗介の心理描写が細かく、読んでいると宗介一緒になって盛り上がっていきます。
この前半の盛り上がりと、潜水艦の戦闘が、僕は一番よかったです。
レーヴァテインの飛行しながらの戦闘は、「やりすぎ! 落ちなさすぎ!」と思いながらも、ちょっと盛り上がってしまいました。

出撃は、1回だけですが、潜水艦やロボットのアクションはたっぷり。
全ての登場人物に納得のラストが用意されています。
賀東さんは読者へのサービスが徹底しておられて、好感が持てます。
ただ、クルツは死んだままの方がよかったのか、生きていた方がよかったのか、いろいろあると思いますが、今の若い読者は生きていた方が嬉しいでしょうか。僕は歳のせいか、死んだはずのキャラクターが生きていると、ちょっと冷めてしまいます。
前の巻、クルツの死に様がめちゃくちゃ格好良くて、ちょっと泣かされてしまったのはなんだったんでしょう。
まあ、別に悪くはないんですけどね、生きてても。これはこれで、お約束だし。

とにかく、12年間お疲れ様でした。
長編を完結させないまま投げ出してしまう作家も多い中、きっちりと完結させてくれたことが嬉しいです。
何巻かの後書きで、かなめとテッサの間を行ったりきたりするのは、宗介には似合わないということを書かれていましたが、物語がだらだら完結しないままでいるのも、宗介という主人公には合いませんね。
お会いしたことはないですが、宗介の潔さが、賀東さんに被りました。

ありがとうございました。

0 件のコメント:

コメントを投稿