2010年9月6日月曜日

さまよう刃

まあまあ。映画未視聴。

なにより、最後、復讐を遂げられない長峰が不憫すぎる。

子供がいる人なら、この主人公の気持ちはよくわかります。唯一の家族を奪われた長峰の立場を考えれば、この行動は普通。
少年法の是非を問うている作品ですが、読んでいる読者は、長峰の行動を、まったくおかしなことと感じません。
本当の犯罪なら、加害者の少年にも、それなりに同情する余地があったりすると思いますが、この小説の加害者は、完全に鬼畜として描かれており、デフォルメされています。
だからこそ、ラスト、復讐できない長峰の無念さが、伝わります。
ちょこちょこ描かれる人間心理は、なかなか複雑で繊細。映画未視聴ですが、この原作で映像化の仕事が来たら、結構やる気出ると思います。

全体的に暗いテーマなので、それが好き嫌いあると思います。

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